図解入門業界研究 最新石油業界の動向とカラクリがよーくわかる本

4月から企画部門に異動になったものの、ターゲットとなるお客様の業界を何も知らんよね、ということで、ターゲットになりうる業界の調査をすることになった。んで、最初に読んだのがこれ。気になるところを引っこ抜いた。

  • p.16 石油が枯渇する前に、経済的には石油の利用が難しくなる

  • p.17 非在来型の石油資源は加工のためコスト高になるが、原油価格が上昇してくると十分採算性が出てくる資源

  • 例:カナダのオイルサンド、ベネズエラのオリノコ・タール、USのオイルシェール

  • p.25 採掘権料は入札によって決められるが、中東などの採掘コストの低い油田では産油国側の取り分は90%以上に達する

    • p.47 石油業界は競争が激化しており、規模が大きな企業ほど有利になりやすい。規模で劣る企業(グローバルで見たら日本企業も軒並みそう)は、それ以外の競争力を身につける必要がある

    • p.55 日本の石油開発会社による自主開発原油の輸入は、輸入総量の一割程度

    • p.58 石油業界では同業他社との業務提携や合併が増えている

    • p.102 総合商社は自ら石油製品を製造することは有りませんが、原油(原材料)の調達、製品の販売、製品の販売、油田開発への投資などを幅広く手掛けています。

    • p.108 鉄鋼は現実的には石油以上に代替が困難な商品です。鉄鋼ほど安くて強靭なものはないでしょう。部分的には、木材、プラスチック、アルミニウム、炭素繊維などで代替できるでしょうが、コストや耐久性で鉄鋼にはかないません。

    • p.118 品確法は、石油製品の輸入が自由化され、多様な品質の石油製品の流通が始まった際に、品質面などで消費者の利益を保護する目的で導入されました。

    • 強制規格に適合しない製品を販売したものは処罰の対象になります。標準規格に適合している製品の場合は、店頭や計量器にSQマークを表示することができます。

  • p.120 石油産業は独占が生じやすい産業。企業規模が大きくなるほど有利になる「規模の経済」が働きやすい業種だからです。

    • p.160 ガソリン価格の決まり方

    • p.162 航空運賃の決まり方

    • p.170 市場で決まる原油価格

    • p.177 新興国の石油需要。過去5値年間の動向をみると、中国やインドの需要増加よりも、ロシアやブラジルの増産が勝っている。新興国経済によって、世界の石油需要が逼迫しているという説明は、少なくとも足元の状況については妥当ではない。

    • p.178 米国の消費量は世界の四分の一

    • p.196 価格変動の仕組み

    • p.198 先物取引の仕組み

    • p.220 原油価格は暴落するか?→しない。

昨年の原油高騰の仕組みが理解できたのがとても勉強になった。それにしても、石油業界は、利権争いと戦争の歴史そのものだな…。

図解入門業界研究 最新石油業界の動向とカラクリがよーくわかる本 (How‐nual Industry Trend Guide Book)