デブサミ2009に行ってみた。¶
初日に行ってきた。デブサミに行ったのは初めて。昨年も実は行きたかったのだが、昨年度の所属部門がサーバOSの構築・運用がメイン 1 の部隊でだったので理由をつけにくかった。今年度は営業寄りなので理由はつけやすい。
聴講したセッションは、仕事寄りとしては、
趣味よりとしては
仕事絡みでクラウドコンピューティング関連のセッションで他にも聞きたいのもあったのだが、途中お客様との月次定例会で中座せざるをえなかったのは残念。
Azureの話。¶
一番最初のクラウドのはMSの方による一般的なクラウドとAzureの話。マーケティングとしては”クラウド”自体がいまだbuzz wordなのだが、技術的には今までのアーキテクチャと異なるのでもっと勉強しないと、と思い参加。Windows Azureは、 丸レクセミナー2008-2009の第2回 を聞いていたので、まるっきり分からないということはなかったが、やっぱり難しい。
一番印象に残ったのは、”N-tierモデルや、RDBのような共通化したスキーマモデルは古い。”
記録したメモを転記。
SOAの問題はどこにあるか?
クラウドの中で重要な役割を持っている。が、さほど普及していない。
再利用できてもスケーラブルでない。
N-tierモデルの問題
クラウドではこのアーキテクチャは古い。
RDBサーバがボトルネックになる。
通常のトランザクションのスケーラビリティがクラウドのトランザクションに比べ、非常に遅れている。
Azureの話
百万台レベルでの構成。(Googleでは300~400万台)
数千台レベルであれば、どのデータがどのサーバが持っているかを保持することは可能。
数百万台レベルになると、その処理だけで終わってしまう。
SLAの観点からみると、ルーティングが発生すると、レスポンスの遅延が発生する可能性があるので、保証が難しい。
クラウドは絶対に落とせないことが重要。古いデータを持っていてもデータの一貫性を犠牲にする。(非同期で複製するから)
一般的なクラウドにおけるパラダイム
スケーラビリティ、可用性を重視
一貫性は重視しない
即時一貫性を求められるビジネスには向いていない。
Azureは標準のファイルシステムの上にデータベースサービスがある。 2
Scale-outの設計指針(トップダウン)
一貫性よりも可用性。
スケーラビリティのパターンの原則
アーキテクチャ定義
機能分割:SOAに基づくサービス単位化
データ設計:保守用データ定義、論理データ配置、アプリケーション設計(ユースケース依存)
データ分割:partition schemaにしたがう水平分割
分散トランザクションの回避:分割したデータ間の一貫性の確保
非同期による機能分割:メッセージ転送の信頼性の設計
キャッシュの設計:主に読み取りデータ向け
一貫性モデルの提供:eventual consistencyなど
その他:REST Resource, ドメインモデルとの対応付け
ふと、Windows AzureのようなクラウドOSの実装がFLOSSで出てこないか(できないか)と妄想してみた。クラウド事業者として実装するにしても、クラウド利用者としてシステムを作るにしても、インフラ技術者もアプリ開発者もこのアーキテクチャは勉強しておかないといけないなぁと思ったり。
まつもとさんの話¶
冒頭から”(立ち見が出るほど人が集まるなんて)どうかしているんじゃないか””実務には役に立たない”と明言してから始まった。(わら
言語の進化要因
簡潔さ
簡潔さは力なり->進化論に似ている
Brooksの法則->人月の神話 あるプログラマーが一日に生成できるコードの量(行数)はどの言語でも同じ。
-言語を変えることによって生産性を挙げることができる。
新パラダイム
構造型プログラミング->当たり前になったので聞かない
オブジェクト指向->21世紀に登場したプログラミング言語は(一部を除いて)ほぼ全て実装されている
論理型プログラミング->Prolog
関数型プログラミング->より宣言的に、より間違いがなくかけるのではないか
外的要因
コスト
-マシンコスト->昔のメインフレームの場合は、人件費の方が安かったので机上デバッグをした。
-人件費
-ソフトウェア開発費
-ハードウェア
–ムーアの法則->物理的限界、発熱
–マルチコア/メニーコア->ソフトウェア側が支援しないといけない。
温故知新
Java
-VM, GC, 例外->LISPでは当たり前だった技術が、Javaのマーケティング効果が大きい。
ロストテクノロジー
HPC
事務計算
ベクトル
言語進化のパターン
冒険
新たなアイディア、荒削り、広く理解されない
改良
第2世代、洗練、一部で受け入れられる
普及
普通の人が使える技術にまで進化、広く受け入れられる、当たり前になる
とりあえず、今勉強中のErlangをさっさと使えるようになるか。
SAPの話¶
デブサミの客層とターゲットが明らかに異なるので、閑古鳥が鳴いていたが、内容自体はおもしろかった。トースターを各ITベンダーが作ったら、というたとえ話がおもろかった。内容はパッケージ製品を使うなら至極当たり前の話だと思ったが、その当たり前ができていないところが多いのだろうなぁ。
LT¶
となりの席があけどさんだった。
今回勉強になったことは、LTではいきなり結論を話す、これに尽きるかな。(わら
明日は¶
行けないけど、id:z-ohnamiさんが行くみたいだから、彼の参加報告を期待。
- 1
というか、ファシリティ除けばそれだけじゃねぇか。
- 2
これを聞いていたときに、 AS/400の統合ファイルシステム を連想した。