そうだ、見方を変えてみよう。

『容疑者Xの献身』を見て得られた一番の成果だろう。高いから売れない、安くする案を考えてもほとんど刺さらない。売れない理由の根本は主体、というか主役として売ろうと考えているからではないかと仮説を立ててみた。先週から考えているバナナの叩き売り案にしてもそうだ。いくら安くしてもこれを主体に考えていたんじゃ、もっと安い他社のサービスとの単純な価格勝負になってしまう。叩き売り案を主体にするんじゃなく、自社の中でもまだ辛うじて売れている別のサービスのオプションにしてしまえばどうだろう。その別のサービスの品質と価格を考えたらコストパフォーマンスが合わないので何故売れるのかはっきり言って非常に疑問なのだが、こっちはそれ以上にコストパフォーマンスが良くないし、おまけに売れないのだから。つまり、単発勝負ならいくらでも安いサービスはある。いくらやっている当人たちが安かろう悪かろうサービスとの比較にしてほしくないと言っても、お客様はそうは見てくれない。おまけにお客様の立場で見たらますますコストパフォーマンスはますます悪化している。それなら叩き売りで尚且つ、高い割りにまだ売れている別のサービス

のオプションとしてしまえば良いのではないかと。その高いサービスを買うターゲットのお客様であれば、安かろう悪かろうサービスよりも高いけれど、主体のサービスのオプションとして考えればサービス内容と価格帯がマッチしている。だから単発で売るよりもまだ売れる可能性がまだあるのではないかと。

この案を実現するには別の観点でもう一つ課題がある。結局のところ価格なのだが、サービスを利用するための初期投資が高過ぎるのだ。用いている技術の特性を全く活かしていないので、結局人が動く分の費用をお客様からもらおうとする。それは自分がお客様の立場だとして考えれば到底納得できないだろう。お客様は人手を買うのではなく、サービスを買うのだから人月で請求されるのに納得できないのは当然だろう。つまり、他社のサービスのように安く早く、それもリードタイム無しですぐに使えるようにしなければお客様にとっては何のメリットもない。コストの積み上げで価格を決めると現状維持に、贔屓目に良く言ってもせいぜい自己満足のカイゼンにしかならず、お客様への価値は生まれない。

『Subject To Change』にもあったけど、やはりお客様への共感を持たずに、周りが騒いでいるからと時流に乗っただけでは売れないし、たまたま売れていてもお客様は離れていくよ。

視点を変えて考えるようにしていかないと。